ある一人のご婦人のお客様

満州から命からがら引き揚げ、舞鶴の港に帰ってきました。持っていた荷物は、船の上から片っ端から港に投げ下ろされました。鞄の中のお重は、その時の衝撃でバラバラになってしまいました。そのお重は満州で亡くなった主人と使っていた品でした。35年が経ち、治るものなら修理をして頂こうと思いお願いしました。